
【2025年3月決算】主要ゼネコン27社売上高ランキングを掲載しました
本年も5月中旬を過ぎ、主要ゼネコンの2025年3月決算が出揃いました。
本記事では主要ゼネコン26社の決算数値(2025年3月期決算短信・連結)に、毎年12月決算である竹中工務店の2024年12月決算数値(同社は非上場であり、決算短信に掲載されないため、自社で公開している決算概要から)を加えて、主要ゼネコン27社を売上高順のランキング表として掲載します。
■決算用語に関して
総合資格ナビは閲覧者の大半が現役学生となるため、用語について簡単に解説します。参考としてください。
・連結決算とは
親会社・子会社など企業グループ全体の財務状況をまとめて報告する決算のことです。全体の経営状態を正確に把握でき、投資家や取引先に透明性を持って情報を提供できます。
・売上高とは
建設業決算では、期間内に得た総収入です。完成工事高に近い数値になりますが、決算期から入金がずれた場合は数値に差異が生じます。
・営業利益とは
建設業で稼いだ利益のことです。売上高から、商品を作るための費用や販売にかかる費用などを差し引いたものです。どれだけ本業で儲けているかを見る指標です。
・経常利益とは
経常利益=「営業利益+営業外収益-営業外費用」となっています。
営業外収益とは、保有するビルや土地からの家賃収入や保有している株式からの配当金などです。営業外費用とは支払い利息を指します。
・純利益とは
当期利益を指します。具体的には、営業収益(売上高など)から営業費用(労務費、材料費、その他経費など)および営業外損益(利息費用や為替差損益など)を差し引いた後の最終的な利益額です。
・受注高とは
期間中の建設工事請負契約額を指します。工事が発注された時点で全額計上されるので、直近の建設需要や将来売上を示す指標となります。
主要ゼネコン27社2025年3月期連結決算(1位~5位)
出所:2025年3月期決算短信・竹中工務店は2024年12月期決算概要
注)竹中工務店は2024年12月決算概要において純利益を公表していませんので、売上総利益の数値を算入しております。そのため実際の純利益は少し低い数値になりますことご理解ください。
主要ゼネコン27社2025年3月期連結決算(6位~10位)
出所:2025年3月期決算短信
主要ゼネコン27社2025年3月期連結決算(11位~15位)
出所:2025年3月期決算短信
主要ゼネコン27社2025年3月期連結決算(16位~20位)
出所:2025年3月期決算短信
主要ゼネコン27社2025年3月期連結決算(21位~27位)
出所:2025年3月期決算短信
大手ゼネコンの決算結果から
スーパーゼネコン4社(鹿島、大成建設、大林組、清水建設)は、各社工事が順調に進捗したほか、物価高騰を背景に工事単価は上昇しており、連結売上高は清水建設を除き3社が前期を上回りました。建築の完成工事総利益(粗利)率改善や土木での設計変更の獲得が寄与し、各段階の利益は全社ベースで増加しており、鹿島と大林組の売上高は過去最高を更新しました。首位の鹿島は2兆9000億円を突破して、後、少しで3兆に届く勢いです。
昨年度まで、各社業績はコロナ禍で一時的に落ち込むとともに、2020年東京五輪前後に受注した低採算の事の影響なども残っていました。今期は旺盛な民間投資や底堅い公共投資に加え、資材価格の高止まりや労務の逼迫などの課題を乗り越えて、全社が増益となりました。
(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)