
大和ハウス工業2025年3月期売上高5兆4,348億円で過去最高を更新!戸建て売上も1兆1千億円超え!【住宅業界NEWS】
大和ハウス工業2025年3月期は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益、全てで過去最高を更新
大和ハウス工業は2025年3月期連結決算で、売上高は5兆4348億円となり、4期連続増収となりました。コスモスイニシアと大和リゾートの連結範囲変更により、1337億円の減収要因がありましたが、開発物件売却の順調な進捗と、米国戸建て住宅事業の拡大等により、前期比4.5%の増収です。
営業利益は、5462億円で前期比24.1%の増益です。これには退職給付会計の数理差異等償却益約1012億円が含まれていますが、これを除いた実質的な営業利益でも4450億円となり、前期比13.0%の増益と過去最高益を更新し、4期連続の増益となりました。
経常利益は5159億円で前期比20.7%増。親会社株主に帰属する当期純利益は3250億円で、前期比8.8%増となり、全ての主要指標で増益を達成しました。
セグメント別営業利益(数理差異除く)
セグメント別では、戸建住宅事業で売上高が前期比20.3%増の1兆1445億円、営業利益が同98.6%増の698億円と大幅に伸長しました。戸建て事業は米国市場で引渡し戸数が堅調に増加したことや収益性の改善が増進の要因となっています。
賃貸住宅事業は前期比10.1%増の売上高1兆3760億円、営業利益は同12.2%増の1299億円と好調に推移しており、欧州で大型プロジェクトの損失引当▲129億円を計上したものの、国内事業が堅調に推移したことと、米国開発物件も1件売却して増益となっています。
物流施設などの事業施設事業も売上高が前期比5.8%増の1兆3697億円、営業利益は同29.6%増の1596億円と堅調で、資材/労務コスト上昇分に対しては、販売価格への転嫁やコスト削減施策を推進した効果がありました。
2026年3月期業績予想は売上高5兆6000億円(前期比3.0%増)を見込む
2026年3月期通期業績予想は、売上高5兆6000億円を見込み、前期比3.0%増を予想しています。営業利益は同14.0%減の4700億円、経常利益は同16.7%減の4300億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同16.0%減の2730億円と減益を予想しています。
ただし、2025年3月期に特別利益として計上した退職給付数理差異等償却額の影響を除いた実質ベースでは、営業利益は前期比5.6%増、経常利益は同3.7%増、親会社株主に帰属する当期純利益は同6.7%増となる見通しです。
第7次中期経営計画を1年前倒し、2026年度から第8次中期経営計画へ移行
大和ハウス工業は2022年度に開始した「第7次中期経営計画」(5カ年計画)で「収益モデルの進化」「経営効率の向上」「経営基盤の強化」の3つの経営方針を掲げて取組を推進しています。
海外事業とストック事業の拡大、DXによる顧客体験価値向上など、高付加価値提案や施策を展開中ですが、特にポートフォリオ経営の推進と新規事業への挑戦、海外事業売上高1兆円に向けた事業進展、グループ集中購買による安定調達と原価の抑制を、引き続き最重要テーマとして取り組むとしています。
順調に推移してきた「第7次中期経営計画」を1年前倒し、2026年度からは、第8次中期経営計画(2026年5月公表予定)に取組むとしています。
(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)