2024年度 国土交通省・営繕工事で85%以上が「月単位の週休2日」を達成しました【建設NEWS】

2025年7月11日、国土交通省は「月単位の週休2日」に取り組む直轄営繕工事の、2024年度完了分で85.7%が「月単位の週休2日」を達成したことを発表しました。

営繕工事で「週休2日」に取り組んできた背景について

国土交通省では「建設業における働き方改革」を推進する観点から、2018年度より直轄営繕工事において、「週休2日促進工事」を試行してきました。

従来は「工期全体(通期)で週休2日」を確保する取組みとしていたところ、2024年4月から建設業で「時間外労働の上限規制」が適用されたことを踏まえて、2024年度は工期中すべての月において週休2日の確保を目指す、「月単位の週休2日」を達成する取り組みにシフトしました。

民間建設業の「働き方改革」を牽引していくにあたり、まずは公共工事で率先して、週休2日を達成していこうという主旨、取組みになります。

2024年度、「月単位の週休2日」を達成できた要因は?

2024年度「月単位の週休2日促進工事」では、同年度に完了した工事28件中24件で「月単位の週休2日」を達成し、達成率は85.7%でした。

工事発注区分別では、建築で19件中15件(78.9%)、電気設備で4件中4件(100%)、機械設備で5件中5件(100%)が達成しています。また未達成となった建築工事4件も、工期全体(通期)での週休2日は達成することができました。

その達成・未達成要因を、現場代理人に対するアンケート実施で集計して、複数選択肢から、当てはまる理由を選択した結果を集計したものが下図グラフです。

達成要因は、「受発注者間で円滑な協議が実施されたため」が18件と最も多く、次いで「適正な工期設定がなされたため」が17件でした。

アンケートから「達成要因」の具体的内容をまとめたものが下表となります。

一方、未達成となった主な要因として、「執務並行改修で、施工上の制約が大きいため」、「作業員等が休日施工を望んだため」といった回答がありました。

アンケートの「達成できなかった要因」の具体的内容をまとめたものが下表となります。

今後の方針と展望

国土交通省は、2025年度より「工期中の全ての週で週休2日を確保」する取組みを推進していきます。

2024年度のアンケート結果等を踏まえて、執務並行改修工事などにおいても、施工上の制約について、工事発注前の段階から施設利用者と十分に調整を行うなど、発注者対応の改善を進めていく方針です。

出典:令和6年度は85%以上で月単位の週休2日を達成!(国土交通省プレスリリース)

 

(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)