サマーインターンシップの経験を成功につなげるためのアクションについて【就活情報】

2027年卒予定の方は、この夏、サマーインターンシップに参加されたと思います。

これからは秋冬のインターンシップや本選考に向けて準備していきましょう。

この記事ではサマーインターンシップ後にやるべきことを簡単にまとめています。

近年は、早期選考が増えているため、夏休み明けの行動が重要です。

サマーインターンシップ参加後にとるべき行動について

サマーインターンシップ後にとるべき行動には、以下のようなものがあります。

それでは1.~5.について順番に解説していきます。

1.夏休み中に参加したインターンシップや説明会の内容を振り返る

春から自己分析や企業研究を進めて、興味をもった企業のインターンシップに参加してきたと思います。大切なのは、体験をそのまま終わらせず、必ず振り返りを行うことです。

「振り返り」を行うと、インターンシップや就業体験を通じて得た学びや課題を整理でき、今後に活かす方法を考えられます。そして、自分のスキル・興味・価値観が明確になり、体験の価値や将来へのヒントも得られます。

「振り返り」には、さまざまな手法が考えられますが、ここでは今後のビジネス思考に応用が効くことから、「PDSAサイクル」を回す手法を解説します。

■PDSAサイクルを回すメリット

PDSAは企業だけでなく、学校教育や部活動など、ありとあらゆる場所で用いられる有名な業務改善手法であり、品質管理の国際基準である「ISO9001」と「ISO14001」でも活用されている「PDCAサイクル」の3つ目の「C(評価Check)」を、「S(研究Study)」とすることで、より柔軟に「学びや気づきを」取り入れて、効果的な改善を促進することを重視しています。

「PDSAサイクル」は、計画(Plan)、実行(Do)、研究(Study)、改善(Action)を繰り返して業務を向上させる手法です。

サマーインターンシップ参加後の検証にこの考え方が役立ちます。

それは、次のような「振り返り」として検証する方法になります。

■Plan(計画)

・なぜこの企業のインターンシップに参加しようと思ったのか?

・どのようなことを学びたいと考えたのか?

・企業について知りたかったことは何か?

「Plan(計画)」では、インターンシップに参加した目的や理由を再確認してみましょう。

■Do(実行)

・インターンシップで実際に体験したこと。

・得られた学びや情報には、どのようなものがあるか?

・自分について新たに発見したことには、どのようなことがあったか?

「Do(実行)」では、インターンシップで実際に体験したことを簡潔にまとめてみましょう。

■Study(研究)

・具体的な仕事内容について理解できたか?

・企業社員から感じる社風や職場環境は自分からみて良好か?

・企業理念、経営理念を確認してイメージに変化はあったのか?

・新たな知見が生まれたとすれば、どのような点があったか?

・企業や業界について、さらに知りたいことはどんなことか?

「Study(研究)」では、インターンシップに参加して得た結果を言語化して、得られた成果から次なる課題を深く掘り下げてみましょう。

■Action(改善)

・自分の課題をクリアするために取り組むこと。

・秋冬のインターンシップで体験したいこと。

・志望する業界、企業の絞り込みについて準備すべきこと。

・本選考(早期選考)に向けて実行すべきこと。

「Action(改善)」では、インターンシップで得た経験や学びを、今後の就活準備にどのように活用するかをまとめます。

具体的には、「Study 」で明らかになった課題の解決に向けて、この1カ月間で進めていく準備などについて整理してみましょう!

このように「振り返り」は、業界や企業、仕事への理解を深め、自分の考えを整理するのに役立ちます。

インターンシップに参加することで、志望動機がより明らかになることもありますが、自分の気持ちや考え、価値観が変化してくることもあります。この変化を見逃さずに、次の就活に十分活かしていくことが重要なのです。

2.秋以降のイベントスケジュールを確認し、全体的な行動計画を作成する

次は、秋以降のイベントスケジュールを確認し、全体的な行動計画を作成していきましょう。

大手企業の選考は全体的に早期化しており、秋から早期選考を開始する企業が多くなっています。ところが学生は、例年、夏休みが終わると、一時的に「次に何をするか」を見失ってしまう傾向があるのです。

後期授業が始まると、学生である以上、大学中心の生活になることは当然ですし、多くの大学で、オリエンテーションや研究室配属などが行われます。

必修講義では初回や2回目で重要な課題に関する説明が実施されます。

学生は学業に集中する必要がありますので、先に秋冬に向けた行動計画を立てておかないと、準備不足のまま選考に突入することになってしまうのです。

ここでは夏休み後の時期に、一般的に推奨される行動として、キャリアセンターの活用について紹介します。

■キャリアセンターを活用すること

学生で混みあう前に、キャリアセンターに出向いて、自身の結果報告を行い、キャリアセンターが提供しているサービスやサポート内容を再確認して、今後に対するアドバイスをもらえるようにしましょう。

「キャリアセンターが提供する主なサービスとサポート」

■キャリアセンターで見落としがちな重要情報

多くの学生が見落としがちですが、キャリアセンターには、下記のような重要情報が集まってきます。

・企業からの特別求人:学校限定の求人情報が届くことがあります

・卒業生ネットワーク:OB・OG訪問のアレンジやアドバイスをもらえる

・就活関連書籍・資料の閲覧:購入する必要なく最新の就活情報を得られる

・インターンシップ推薦枠:大学推薦枠で参加できるインターンシップ情報

・学内選考会:特定企業の早期選考が学内で行われることも

学生の人数は多く、キャリアセンターは学生全体に対するガイダンスやセミナーなどの提供を行っているので、個人的にサポートをお願いしたり、個別アドバイスを求めたりすることに躊躇する学生が多いと思います。

就職担当教員に対しても、「自分でしっかり頑張っています」というアピールに徹してしまう学生が多いのですが、秋以降は学生個人からサポートを求めることで、人数限定のインターンシップや大学推薦の選考会を紹介して頂けるチャンスがあります。

特に中堅企業や地域企業は、学生との出会いを求めて、キャリアセンターに対して、「意欲ある学生がいたら、ぜひ紹介してください。御校の学生を採用したいのです」という働きかけをしているのです。

夏休み明けは、キャリアセンターのアドバイザーや、就職担当教員に自ら働きかけることで、有効な情報提供や、タイミングよいアドバイスが得られる可能性は大きいのです。

大学には、長年、業界・企業に関する採用データが蓄積されており、企業担当者も積極的に大学訪問をしているので、常に最新情報が集まってくるのです。

キャリアセンター主催イベントも、企業が参加する「業界セミナー」や「企業説明会」が学内開催されたり、リモート開催されたりしますのでチェックしておきましょう。

【重要】:総合資格ナビも、「説明会」「秋冬インターン」「本選考」に関する情報を掲載していますので、必ずチェックしてくださいね!

■全体的な行動計画を立てるには?

行動計画は、活動に応じて変更されたり、追加されたりする場合が多く、最初に立てる計画はおおまかなもので問題ありません。

自分がどの企業の本選考をいつ受けるか、秋冬インターンシップに参加するかなどについて、まずは粗い行動計画を作成して、次第に細かな予定を追加していきましょう。

案外忘れがちなのが、「自分が対応すべき準備」です。情報を得ることは重要ですが、秋冬以降は選考に直接関係があるイベントが多くなるため、ESや自己PR、面接準備などは「アウトプットできること」を重視する必要があるのです。

3.必要に応じてOB・OG訪問を実施する

インターンシップや企業説明会で不明点があれば、社員のリアルな話を聞けるOB・OG訪問を活用しましょう。

会社の雰囲気や人間関係、社風が仕事にどう影響しているかなど直接質問することができます。

OB・OGの連絡先やアクセス方法はキャリアセンターで確認できます。訪問時はマナーを守り、質問内容を事前に整理しましょう。企業に訪問報告がされる場合もあります。

総合資格ナビで過去掲載している記事も、ぜひこの機会に参考としてください。

OB・OG訪問で聞くべき質問と、注意すべき5つのポイント

4.必要と考えられるイベントを厳選して参加する

学内開催される業界セミナーや企業説明会には、時間が許す限り積極的に参加してみましょう。

その企業が自分の志望企業に変わる可能性があるからです。

但し、ここで「厳選して参加する」としているのは、自身の目的をしっかり定めていくことの重要性を表しています。

秋冬以降は、直接選考につながるイベントが多く、企業担当者は「早期選考・面接・内定」を意識して準備しています。

春・夏の時期であれば、参加する学生も「とりあえず知りたい」という姿勢でよいのですが、秋冬は「選考・面接・内定」を意識して動いていく必要があるのです。

特に県外で開催される企業イベントに参加するのは、時間や労力が掛かります。内容や志望する意識をしっかり確認して、本当に受ける価値があるかよく考えてからエントリーしましょう。

5.もう一度自己分析して、自身の考え方や価値観を見直す

若い皆さんは、初志貫徹のような意識をもつ方が多いと思います。

しかし実際に就活を経験して、特にインターンシップなどで実際の情報を確認すると、それによって自分の考え方や価値観が変わってしまうことは、むしろあたりまえのことなのです。

人によっては、第一志望と考えていた企業を「自分には合わない」と感じたり、「志望業界を変えてみたい」と感じることもあります。

自己分析は定期的に行い、更新していきましょう。特に夏休みまでの活動から、志望業界や企業、目指す職種を変更したい方は、もう一度、初心に戻って見直す必要があります。

■自己分析を進める際に重要なキーワード

・なぜ現在の大学、学部を選んだのか?

・大学でどんな勉強を、どう頑張ったか?

・志望につながる過去の経験にどのようなものがあるか?

・これまでの経験で、自分にどのような能力が備わっていると思うか?

・日々の生活で問題意識を感じていることは?

・仕事を通して、将来はどうなりたいのか?

・自分が立ちたいフィールドとその理由は?

これから行う自己分析では、サマーインターンシップの「振り返り」で明らかになった「経験による変化」を重視してみましょう。皆さんの成長を反映した結果となることは、間違いありません。

まとめ

夏休み後も継続的に就活を進めることが重要ですが、無理をすると疲労で動けなくなることがあります。

動きが止まらないように、スケジュールには適度な休息を入れ、時には就活から離れる日も設けましょう。

本記事は「サマーインターンシップの経験を成功に繋げるためのアクション」としていますが、後期授業が始まり、登校と授業が再開すると、学友との情報交換も進むことと思います。

最大の目的は、皆さんに新たなフェイズへ移行するための「充電期間が到来した」ことを伝達することなのです。

少し時間をかけて、就活の見直しを行い、次展開で力を発揮するために、これまで蓄えたものを確認し、足りないことを充実させて備えていきましょう!

総合資格ナビは、秋冬以降も就活に挑む皆さんの、ご活躍とご健勝を心より応援しています。

 

(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)