パナソニックHDが住宅設備事業をYKKに売却/大型再編でブランドは維持【建設NEWS】
YKKとパナソニック住宅設備業界の大型再編
2025年11月17日、YKK株式会社、YKKAP株式会社、パナソニックホールディングス株式会社(PHD)、パナソニックハウジングソリューションズ株式会社(PHS)は共同記者会見を行い、YKKとPHDとのPHS株式譲渡契約を締結し、YKKAPとPHSの戦略的パートナーシップの合意について発表しました。
この株式譲渡契約では、PHDが保有するPHS株式の80%をYKKが設立する中間持株会社が取得し、PHSはYKKグループ傘下となります。PHDは引続きPHS株式の20%を保有し、両社協働でPHS事業の経営を行う体制となります。
PHSは、引続き「パナソニックブランド」およびPHSの社名を使用し、PHDが保有する技術・知的財産も中長期的に活用していく予定です。
両社の強みを活かす戦略的パートナーシップ展開
YKKAPとPHSは、建材事業における戦略的パートナーシップに合意し、YKKAPが強みとする、窓・開口部、カーテンウォール、エクステリア建材、外装建材等と、PHSが持つ水回り設備、内装建材、給湯設備機器といった幅広い建築建材・住宅設備製品を、相互の販売ルートやリフォームショップ等を活用して販売していきます。
外装建材に強いYKKAPと内装建材に強いPHSでは主力商材に重複が少なく、シナジー効果を創出しながら、両社拠点や雇用は当面維持していく方針です。
国内住宅市場が新築から中古住宅に移行するなかで、国内リフォーム市場や海外市場へ積極展開していくことが共通の課題となっており、PHSはYKKAPが有する海外拠点を通じて海外市場への販売を強化していきます。
現在、両社売上高は、YKKAPが5616億円、PHSが4795億円で、合計約1兆円となり、2035年度に1兆5000億円を目指す大型再編となります。
11月17日の株式譲渡契約締結後、12月にYKKが中間持ち株会社を設立。2026年4月より新体制で事業を開始する予定です。
■YKKAPとパナソニックハウジングソリューションの会社概要
出典:YKK株式会社とパナソニック ホールディングス株式会社による パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社の株式譲渡契約の締結について(プレスリリース)
(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)
