2026年丙午(ひのえうま) 建設業は改革の年となる?
総合資格ナビをご覧いただいている皆様へ謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
2026年は幕開けから世界情勢の不確実性が一層増す、混沌不可避な時代のなかにあります。このような激動の時こそ、これからの毎日を創造的に、情熱的に、新たな価値共創を目指す一年としていきましょう!
2026年の干支である「丙午(ひのえうま)」は、火のエネルギーが重なる非常にエネルギッシュな年とされます。「丙」とは陽気が発展するさまを意味し、「午」は時代が移り変わる境界を意味します。ゆえに丙午の年は分水嶺ともいわれ、わたしたちは過去にとらわれずに、新たな未来を切り拓く、挑戦と改革の年にしていく決意を固めるべきなのです。
2026年、建設業はこれまでの延長線上では語れない「構造改革」を迎えます。その一つひとつが、建設業界の在り方そのものを問うものとなります。
2026年、すべての建設業でBIM・CIMが標準となり実装される
ここ数年でBIM/CIMは様々なかたちで導入が進み、企業の成功事例やテストケースとしてその成果が語られてきました。
2026年4月から、建築確認申請においてBIMモデル活用が義務化されます。これにより、建築分野でもCIMで培われてきた3Dモデル活用が本格的に進み、設計・施工・維持管理の全プロセスでデータ共有が標準となるのです。
このことは、2026年は建築業界にとってBIM活用が本格的に普及する「建築DX元年」とも位置付けられており、業界全体でBIMへの対応が求められていきます。
現在、多くの学校でBIM/CIM教育が進行中ですが、建設学生も業界に就職すると同時に、職場での実践を通してBIM/CIMをマスターしていくことになります。
BIM/CIMの導入と活用は設計ソフトや現場の効率化ツールという位置づけをはるかに超えて、高度な原価管理や迅速な積算、自動設計、サプライチェーンの最適化、経営判断の可視化などを可能とする新たなシステムに進化していきます。
2026年の「働き方改革」は現場を変える
建設業界においても、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用開始となり、時間外労働は月45時間・年360時間が上限となり、災害時等の復旧・復興事業といった特別な事情がある場合でも、時間外労働は年720時間以内、単月では100時間未満、2ヶ月〜6ヶ月のいずれの期間でも月平均80時間以内という上限が設けられました。
週休2日の確保も働き方改革の重要な柱の1つですが、国土交通省では、国が直轄する公共工事において週休2日を前提とした工期設定や積算を行う「週休2日モデル工事」を積極的に推進しており、実施率は着実に向上し、民間工事でも、公共工事に倣って働き方改革を進める企業が増えています。
国土交通省は、2026年夏から「夏季休工(7月下旬~8月中旬)」の試行を予定しています。これは熱中症対策にとどまらず、建設業の働き方改革の象徴的施策です。
働き方改革は、精神論や制度変更だけで成すことができるわけではありません。
夜間施工の拡大、冷却装備やウェアラブル端末による体調管理、遠隔監視・ICT施工の活用、建設ロボットの導入、これらの技術と制度を組み合わせることで、現場の安全性と生産性を両立させることが求められています。
働き方改革を可能とするのは、前例を廃して新たな仕事の在り方を創造していくことにあるのです。
2026年、建設業界では二極化が進んでいく?
建設費や人件費が上昇している中、安値受注による価格競争は法規制の強化もあり、新しい価値を追求する競争モデルへと移行しています。これからは品質、納期、安心、安全、環境への配慮など、「付加価値」で選ばれる企業だけが成長を続けられるでしょう。
環境への配慮に基づく施工(ZEBや再生可能エネルギーの活用)、地域社会との共生(地元雇用や災害対応)、ガバナンス強化(コンプライアンスや情報開示)などの取り組みを意識した経営が欠かせません。こうした姿勢がなければ、発注者や投資家の信頼を得ることは難しくなります。
また、昨年まで以上に若手人材の採用や育成は困難になっており、週休2日制の徹底、キャリアパスの明確化、DXスキル教育などを実現できる企業が、若手世代から「選ばれる」存在になります。
建設系学生の皆さんも就職活動では、このようなポイントを十分に確認し、将来性ある企業を選択しましょう。
2026年、建設業界の需要は尽きない
2026年度の公共事業費は前年比19%増で進行し、老朽インフラ更新や災害対策、国土強靭化が重点分野です。
中小建設業向けにはICT導入補助金や人材育成・自治体連携支援などが拡充され、地方企業にも変革の機会が広がります。
住宅着工戸数は資材高や人件費上昇、金利への警戒で慎重な動きが見られ、中古住宅市場では新たな需要が生まれていきます。
2026年は建設業界の分水嶺となる
建設業界には改革の波が生まれており、時流の変化を取り入れて、技術・制度・人材の変化を前向きに捉え、柔軟に対応する力が求められています。
建設DXによる、デジタル技術と人智の融合は、人の力を最大化するための手段です。
DX推進室の設置・BIM/CIMの標準化・若手社員によるプロジェクト提案制度・他業界との連携(製造業、IT業界など)、これらの取り組みを通じて、企業文化そのものをアップデートしていくことが未来を切り拓く鍵となります。
建設業として特色を育てていくことも重要です。経営の多角化もひとつの方法ですが、地域密着型のスマートメンテナンスや災害対応力など、他社を凌ぐ得意分野を持つことが企業の存在価値を高めます。
2026年は、「選ばれる企業」と「取り残される企業」が明確に分かれる年になるでしょう。昨年も多く行われたM&Aや海外展開などは、2026年も活発化すると思われます。世界情勢の不確実性や建設市場の変化を恐れず、未来を見据えた戦略を描ける企業こそが、次代の主役となり得るのです。
総合資格ナビでは、2026年も建設業界で活躍を目指す皆様に最新情報をお届けしていきます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)


