
建設系学生に伝える。夏休みの過ごし方【就活情報】
7月も残りわずかとなりました!梅雨も明け、本格的な夏が到来し、全国の大学、専門学校などで7月下旬から8月上旬にかけて、順次、夏休みに入っていきます。
約2カ月に渡る夏休みは、学生ならではの長期休暇。卒業して社会人になれば、わが国では、まず、このようにまとまった休暇を得ることはできません(涙)
そこで本記事では、学びも成長も一気に加速できる!建設系学生に向けた「夏休みの過ごし方」を提案していきたいと思います。
すでに様々な計画を立てている方も多いと思いますが、参考にしていただければ幸いです。
まず、自分がどうなりたいか?「計画表」を作成しよう!
夏休みにありがちなのが、「2カ月もあるから、少しゆっくりしよう!」と思っているうちに、あっという間に半月くらいが過ぎ去ってしまうというもの…。
酷暑が苦手なインドア派の学生や実家に帰省する学生などが陥りやすいノープランな日々。リフレッシュ期間は、2、3日あればよいものですけどねー!
また休暇中の軍資金や生活費を稼ぐために、アルバイトに行く学生も、「気がついたら、バイトしかしてない」夏休みを過ごしがちなのです。
そこでお薦めするのは、まず「夏休みを通して、どうなりたいのか?」自分なりのスローガンを立ててみることです。
目標や行動予定を箇条書きにして、手帳やスマートフォンに記録し、持ち歩いたり壁に貼ると繰り返し確認できます。そう!選挙候補者の公約みたいな感じです。
次に「計画表」の作成です。カレンダー形式で、登校日や旅行、アルバイトなど既定のスケジュールを時間単位で記入していけば、空いた日や時間を把握できるようになります。計画表を「上旬・中旬・下旬」とか、「四半期ごと」に分けて、スローガンと見比べながら、「どこで何をするのか?」「期間毎の目標や到達度」などを見えるようにしていきます。
大学4年生は少なからず、同様のことをすると思いますが、3年生以下でも同じように計画表を作成することで、一週間や一日で「思ったよりもいろいろできる」ことがわかり、漫然とした日々はより明確になり、毎日生きる意欲が湧いてくるのです(笑)
実体験にチャレンジしよう!
日中は「体験すること」を中心に計画してみましょう!ひとりで出来ることは時間を選びませんが、場に赴くこと、人に会うことなどは時間が限られるからです!
■インターンシップ・職業体験に参加しよう!
3年生は本格的な就活期を迎えて、インターンシップ参加を予定していることでしょう。特に2年生、1年生に、自分の興味にあった業界の職業体験にチャレンジすることをお奨めします!
総合資格ナビでも、インターンシップや職業体験、説明会などを絶賛募集中です!
「 こちら 」から興味ある企業の実施内容は詳細を確認をしてみましょう!
■現場見学会・建築見学会に参加
企業や団体が主催する建設現場の見学会や、建築見学会に参加してみましょう。
ここで重要なのは「見る目を養うこと」。周辺環境やスケール、躯体構造など、マスタープランから読み解けるようにイメージしていくことをお奨めします!
■建築巡り旅行・ワークショップ
歴史的建造物や近代建築を訪ねてみましょう。就活を意識するならば、意中の企業の施工実績もよいと思います。スケッチや写真撮影の準備を忘れずに!
自由に行動できる一人旅や少人数旅行がお奨めですが、建築見学の経験がない場合は、サークル主催の建築巡りなどに参加して先輩の手ほどきを受けましょう。
近年は「まちづくり」を着眼に、都市まちを見て歩く旅行やワークショップも増えています。
■学生設計コンペに参加
夏休みを想定した建築学生コンペが多くあります。入賞を狙うことはもちろんですが、自分のアイデアを形にする経験を積めることが尊いのです。
自分だけでは要領がわからない場合は、グループ応募できるコンペや、応募している先輩のサポートで参加するとよいでしょう。
学校の課題をブラッシュアップして参加できる「建築新人戦」や「建築学縁祭~Rookie選~」は、毎年建築学生の登竜門として実施されていますので、ぜひ参加しましょう!
※建築新人戦2025の詳細は こちら
※第5回 建築学縁祭~Rookie選~の詳細は こちら
設計コンペは、仲間と一緒に応募して互いに競争しながら進めていくのもよいと思いますし、コンペを契機に新しい仲間を募ることもよいでしょう!
大型コンペでは、夏休み中の大半の時間を費やしてしまうこともありがちです。実施期間と作業計画を設定して、「エスキス・プレボ・建築模型・ポートフォリオ」制作から得られる成果を見据えて挑戦していきましょう!
自主設計は、時間を掛け過ぎずに限られた時間でやりきることが課題となっているものなのです。
自分自身が頑張らないコンペは、参加することに意義はないかもしれません。入賞だけではなく、入賞作品や他者のプレゼンから学ぶことや、大会後にしっかり反省して、次に活かすこと、応募作品に取り組むプロセスが重要です!
自分の知識を増やし、能力・スキルを開発しよう!
■建築関連書籍を読もう
伝記や体験記、ハウツーものなどを読みがちですが、お奨めは建築史、建築構造、材料学、建築生産など、日頃、知識不足を感じていたり、もっと知りたいと感じていたりする分野の知識をつけていくことです。普段は授業の予習・復習で後回しになりがちなので。
■デジタルツールの習得
CAD、BIM、Photoshop、CGソフト、人によってはGISや動画編集ソフト、生成AIの活用や習得も有意義な時間になるはずです。今後の使用頻度から優先順位を考えて取組むこと。夏休みは、実際の制作作業でストレスを感じないレベルに成長できる良い機会です。
設計事務所でアルバイトができるようになれば、仕事体験を通して、さらに習得は進むことでしょう。
■資格取得の勉強
在学中に受験できる宅建士やICは夏が受験申込期間です。(宅建は7/31迄・ICは8/31迄)
卒業後に受験できる建築士は、内定がでた段階から本格的に勉強開始していきましょう!もちろん卒業研究と両立しなければならないから、勉強時間や学習内容は、計画表に落とし込んで、無理なく、効率よく、継続して進めていく必要があります。
1、2年生でも二級建築士のテキスト・問題集などから、早く学習開始することで在学中に役立つ建築知識がたくさん身についてきます。
総合資格ナビでは、現在、「建築・土木を学ぶ学生限定・ 建築士個別相談会」を開催中!もちろん無料で、話を聞いてみたいだけで気軽に参加OK!
資格のこと、試験制度、就職にどうつながるかなど、プロのアドバイザーがあなたの悩みに合わせてアドバイスします。詳細・ご応募は 「 こちら 」 から!
2027年卒・2028年卒は就活準備を進めていこう!
■自己分析
自己分析は、就活で最も重要な準備の一つです。自己分析を行うことで、自分の強みや弱み、興味のあること、大切にしたい価値観などを明確にできます。
これは、自分に合った企業を見つける上でも、また、エントリーシート(ES)や面接で自分を効果的にアピールする上でも不可欠な情報となります。
まず、なぜ建築や土木を志したのか?を振り返り、夏休みに徹底的に自己分析を行い、自分自身の就活の軸を作り上げましょう。
■業界研究
夏休みに業界研究を行うべき理由は、選択肢を広げ、本当に自分に合った業界を見つけるためです。就活が本格化すると、企業の選考対策に追われ、じっくりと業界について調べる時間がなくなってしまうのです。
今のうちに幅広い業界について知っておくことで、視野を広げ、後々のミスマッチを防ぐことにも繋がります。また、「実際にする仕事」のイメージを得ることを忘れないようにしましょう。
■企業研究
企業研究とは、特定企業について深く調べることで、その企業がどのような事業を行い、どのような文化を持ち、どのような人材を求めているのかを理解することです。
夏休みという時間に余裕がある時期だからこそ、複数の企業について多角的に調べ、それぞれの企業の特徴や魅力を理解する時間を確保できます。
■ES対策
エントリーシート(ES)は、採用担当者が最初に皆さんのことを知るための重要な書類です。
ESの設問には、自己PR、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)、志望動機などの頻出質問があります。夏休みのうちに、これらの頻出質問に対する自分なりの「型」を作っておくことで、本番でスムーズにESを作成できるようになります。
自分では完璧だと思っていても、客観的な視点で見ると改善点が見つかることがよくあります。書き上げたら、早く添削を受けるようにしましょう!
書き方などは、総合資格ナビの「エントリーシート検索」から、企業毎のESを確認することができます。
※エントリーシート検索は「 こちら 」から
■SPI対策
夏休みにSPI対策を行うべき理由は、基礎的な学力は一朝一夕には身につかないからです。但し、一度身についた得点力などは持続していきますので、早めに取り組んでおく必要があるのです。
SPIはESや面接と並んで、選考の重要な要素となるため、事前対策が不可欠ですが、繰り返し問題を解くことで、出題形式に慣れるとともに、自分の弱点を把握し、効率的に学習を進められます。
■ポートフォリオの作成
建築業界の就活で、ポートフォリオは自分の実力と個性を伝える最重要ツールです。
まずは、先輩の作成したものやネットで確認した実例を参考にして、自分なりに作成をしてみましょう。
その上で教員や友人などから客観評価を得て、改善を加えていくことが重要です。自己満足ではなく、多くを参考によりよいポートフォリオになるように目指しましょう。
希望職種や企業が決まっていたら、サイズ・ページ数・ファイル形式などの指定がある場合は厳守する必要があります。目的はアピールになりますので、下記のポイントを参考にしましょう。
■OB・OG訪問
OBOG訪問は、志望する企業や業界で実際に働いている大学の先輩(OB・OG)を訪問し、仕事内容や働き方、会社の雰囲気などについて直接話を聞く機会です。
OBOG訪問を通じて、その企業の社員がどのような想いで働いているのか、どのような社風なのかといった、より本質的な情報を得ることができます。
また、自分がその企業で働くイメージを具体的に描けるようになるため、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。
OBOG訪問の機会は、大学のキャリアセンターやインターンシップを通じて、紹介を得ることができるでしょう。
まとめ
夏休みにできることは、本記事に書かれていること以外にもたくさんあると思います。海外旅行や留学を考えている人もいるでしょうし、大学院進学の準備を進める人、大学院生なら、学会大会に参加する人もいることでしょう。
建設学生の皆さんに、それぞれの行動を押しつけるのではなく、「自分がどうなりたいか?」ということにしっかりと取り組む、有意義な夏休みを過ごして欲しいと思って、本記事をお届けしています。
大学教員や研究室の指導教員から多くのタスクを与えられている学生は、時間的な余裕を感じていないかもしれません。だからこそ、「個人が実現したいこと」を行動予定として、しっかりと計画表に組み込んでいきましょう!
総合資格ナビは、皆さんが事故なく、素敵な夏休みを過ごされますよう、心から祈念し、応援しています!
(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)