【伝わるプレゼン】 AI時代の就活で注意すべきこと!【就活情報】
新年1月がスタートしました。いよいよ就活は早期選考の最終面接や3月解禁前のプレ選考などが本格化していく時期を迎えて、応募企業の採用担当者と対面する機会が増えていきます。
昨年1年間で、各社が提供するAIはWEBブラウザや標準ソフト、SNSアプリなどへ実装が進み、さらに段階的なバージョンアップによって、学校や企業ではAIを活用することが当たり前となってきました。
このAI時代において、就活における対面面接などで「伝わるプレゼン」への活用を目指した場合に皆さんが注意すべき点は何か?
ここで面接対策を、敢えて「プレゼン」としているのは、自分自身を相手に向けて表現することを重視すべきという方向性からです。
本記事では、最近の報道を含めて、現在よくいわれるようになった対策の要点を解説していきますので、実践する前の心がまえとして、ご覧いただければさいわいです。
2025年12月、新卒採用で「書類選考廃止」のニュースが広く報道された
2025年12月中旬から年末にかけて、大手新聞社やWEBニュースで、「生成AI普及によりESが均質化してしまったため、新卒採用において書類選考を中止、または廃止する企業が増えている」という報道が相次ぎました。
おそらく建設系学生の皆様も、ご覧になった方が多いのではないかと推察します。
具体的な動きとしては、製薬業界大手のロート製薬株式会社が2025年12月15日付プレスリリースで表明した内容が発端となっています。 次行以降「 」内は引用です。
「2027年4月入社に向けた大学生・大学院生向け新卒採用において、エントリーシートによる書類選考を廃止し、人事担当者との15分間の対話を採用プロセスの第一ステップとする「Entry Meet(エントリーミート)採用」を導入します。」
この件に関して、同社がリリースした内容を要約して紹介します。
■ロート製薬が「Entry Meet(エントリーミート)採用」を新たに導入した理由
ロート製薬では求職者と企業が「共に働く未来」を互いに具体的に創造できるかどうかを判定することが採用選考において最重要であるとしており、「Entry Meet」導入を決定した理由の根幹にあるのは、就活が「合格するための対策」に偏り、学生にとって、受験のようになっていることへの危機感を感じているのです。
つまり、「通過しやすいとされるエントリーシートの型」が予め存在しており、提出されたESの内容だけでは、応募者の本質的な個性を捉えきれず、学生一人ひとりの可能性を正しく判断できているのか疑問を感じているということなのです。
「Entry Meet」は、より確かな相互理解を実現するために、まず直接対話することを入口に据えた採用プロセスへとして、2026年1月16日より全国8拠点で実施していく予定とされています。
参考:エントリーシートによる書類選考を廃止し、対話を起点とした「Entry Meet採用」を導入(2025.12.15 ロート製薬プレスリリース)
報道では、ロート製薬と同じように書類選考を中止、廃止する企業が増えているとしており、今後、追随する企業が多くなっていく可能性は十分感じられますが、仮に書類選考自体を廃止しなくても、ES記入内容をさほど重視せず、「対面による人物重視」を優先とする企業は大勢を占めていくのではないかという実感があります。
コロナ禍以降、オンライン面接が増え、直近ではAI面接を導入する企業も増えてきた状況において、「対面による人物把握重視」を掲げる人事担当者の声は多く聞かれており、特に技術職採用を中心とする建設業では、学習した内容や学力・知識量、専門研究への取組みと成果、具体的な志望動機や思い描く将来像など「生の声」を通じて採否判断することこそ重要とする傾向が、より強くなっています。
また内定者に関しても、内定以降も対面で人物像や本音を確認できていないと、結局は内定辞退につながり、有効な採用活動にならないとはよく聞くところです。
AI時代に求められるプレゼン能力とは?
現代では客観的なデータ分析や資料作成に効率化が求められており、ひと昔前にあったように、「個人能力を見極めるには、AIを使用禁止にすればよい」というような論法は現実的ではなくなっています。
むしろAIを活用して何ができるかが重要です。効果的なプロンプトの作成、成果を生むことが実践できる構成力などAI活用手法の習得が求められる段階を迎えています。
AIはデータ収集や分析、資料デザイン等を瞬時に行えますが、聞き手の心を動かし、行動を促すのは人間の役割です。
面接や対面交渉で「伝わるプレゼン」を実現するために必要なのは、人間独自の主観的な価値(体験談、感情)を表現することを重視し、相手との間に共感や関心を生み出すことにほかなりません。
人間らしさとは、批判的思考力・オリジナリティ・人間ならではの表情などを含めた総合的な表現力を意識して使いこなすことから生まれてきます。
深い思い入れや独自性を意識できないまま、AIが生成した「完璧な文章」を目にすると、思わず内容に納得してしまい、自らの思考に触れる前に、そのまま採用してしまいがちですが、主役はあなたであり、AIは思考の補助輪にすぎないことを十分留意することが必要です。
つまりAIが生成した言葉や文章を頼りにしていても、「その文章からは、肝心のあなたは、何も伝わっていかない」ことに危機感をもった方がいいということなのです!
もしもAIを活用して記入提出したESが順調に選考通過していったら、「面接の際も、あのESを参考にして、無難に回答しよう」と思ってしまう可能性もありますよね?
対話重視の選考では、AIが生成した模範解答など全然求められていなくて、粗削りであったり、多少疑問を感じさせたりしても、相手の興味・関心を引き起こし、あなた自身の謎解きをするかのように、面接官に「もっと聞きたい」と思わせられたなら、その時、初めて、そこには「他の人とは違うあなた自身」が存在しているということになるのです!
AI時代における「伝わるプレゼン」の注意点
1.AI生成コンテンツは鵜呑みにしないこと
AIは効率的に情報収集や資料作成を助けてくれますが、時には古い情報や誤情報(ハルシネーション)、偏った情報(バイアス)が含まれる可能性があります。
■ファクトチェックを徹底すること
AIが提供したデータや情報には疑問を持ち、裏づけを取り、正確性を再確認する必要があります。参照先の情報がいつ掲載されたものか、情報源の信ぴょう性なども把握するようにしましょう。
■複数のAIを活用してみる
最近では実践している人が多いと思いますが、1つのAIに頼るのではなく、2つか3つのAIを使って、生成された結果や情報を比較してみるといいでしょう。
それらを安易に採用するのではなく、傾向をつかみ判断するヒントを得たり、生成された文章やデータに現れていない観点や物事を発見したりするのに役立ちます。
AIも1つだけだと、質問を重ねたり、深掘りさせたりしても、最初に生成された結果に縛られるかのように、論点や情報、表現する内容が拡がっていかない傾向があります。
2.自分らしさを明確に表現する
採用担当者は、AIで生成した文章に均一性や定型的なそつのなさを感じています。文章ではなくAI生成したものをベースに語った場合も、そつのなさは、そのまま伝わります。本当に知りたいのは、あなた自身の個性や熱意、独自の体験に基づく解決方法などです。就活サイトに掲載されている模範解答のような表現は避けた方がいいでしょう。そこで次のようなことに着目して構成していきましょう。
■内容を吟味して修正を行う
AIが生成した文章や構成案はきれいに整っているように見えるものですが、よく読むと冗長であったり、同じ表現を繰り返していたりすることが多く、迅速にまとめることを優先した結果、ありきたりで底が浅く、読みやすくて熱がない傾向があります。
(注:ChatGPT-5等では、速さよりも推論の深さを選択して熟考させるような機能もありますので、一般的なこととして記載しています)
AIが生成した文章をそのまま使うのではなく、自分の言葉や視点を加えて表現を修正し、オリジナリティを持たせることが必要です。
■積極的に捨てること
AIは、あれもこれも多くの情報を箇条書きで提示してくることが多いと思います。それらを的確に判断して、積極的に取捨選択するように心がけましょう。
質問への回答は長ければいいものではなく、文章でも口頭でも簡潔で直接伝わる芯の強さが重要です。活かしたい要素が多い場合は、AIに短くリライトをさせてみると、インパクトが増して要約されることもあります。
「なにか違う」 違和感をおぼえた場合は、すべてを捨てても大丈夫です。AIが作成した内容に固執して自分から合わせる必要はなく、視点を変えてやり直しても、多くの時間を要することはありません。
■ストーリーテリング
事実やデータを相手が感情移入できるようなストーリーに組みたてることが重要です。専門研究に至った動機や苦労、研究から何を学んだか、それがどう役立ったかといった、個人的なストーリーを盛りこみましょう。
自分が知っている事実や体験して実際に感じたことを、事前にAIに読み聞かせて、結末に至る構成案の提案を指示してみることも有効です。
■積極的にAIを壁打ち相手にする
自分で書いた文章の弱点を指摘させる。情報や表現を深掘りさせる。校正やリライトを指示する。質問して回答を得るなど、文章作成ではなく、フィードバック用に使うのは効果的です。AIの利点は何度でもつきあってくれることです。
■AIと対話を続けてみる
ESで「一般的すぎる表現」になってしまう人や、志望動機や自己PRなど設問の変化に関わらず「同じような内容の文章」しか書けない人が散見されます。
面接や普段の会話などでも「掘り下げに弱い」とか「語彙力が足りない」といわれる人、もっと厳しいと「散漫で、何を言いたいのかよくわからない」といわれる人、AIを使ってみてしっくりこない人などは、AIに自分自身の望みや意見、自分らしさを伝えられていない傾向があります。
文章作成など作業としての成果を求めるのではなく、対話相手へと向き合い方を替えて、自らの思考をまとめるための聞き手として活用すると結果に変化が生じます。
■自分らしさとは?そのポイントはナラティブの構築にある
人と違うこと。自分なりに工夫していること。特別に経験していること。特にこだわりを持っていること。自分であるからこそやりたいこと。普通はしないけど自分が重視している点の意外性など。特別な経験、特別な能力、特徴ある表現、固有の性格など。
●ナラティブとは:語り手の視点や解釈、感情、価値観が色濃く反映された「語り方」や「物語構造」を指し、共感や深い理解を生み出し、問題解決や関係構築に活用されています。
ナラティブの構成と修得は自身で行うタスクであるから、人任せにするものではありません。
AIが生成する内容に心を奪われてしまうのは、それらが広範な情報や事実を統合した正当性のあるものと勘違いして受けとめてしまうからです。仮にあなたが「普通はこんな感じですよ」、「これが常識ですよ」という言われ方をした場合には、「聞きたかったのは一般論じゃなくて、自分がどう思うかなんです」という気持ちになるでしょう。
自分の好き嫌いや価値観が核となってアイデンティティが確立し、ナラティブが生まれた後はAIには休暇を与えてかまいません。
まとめ:AIなんて無くていいけど、あるなら便利に使うがよい!
就活においては「自己分析」が大切だとよく言われますが、徹底的に自身を過去に遡って深掘りして行くのは骨が折れる作業です。
AIを活用する前提でいけば、所属していたクラブ、団体、専門研究や生まれた街、自分の星座、血液型などが持つ普遍的な特徴を情報として拾い出しながら、自分の考えや感性、将来像と照らし合わせて、「あるべき自分」を思い描き、演じるキャラクターを決めていくとよいでしょう。
「仕事を獲得したい」、「新たな人間関係を築きたい」そのように思ったあなたに重要なのは、現在の自分や過去の自分ではありません!
自己紹介や面接では、「なりたい自分=将来の姿=これからの自分」を演じることこそが重要なのです。人事担当者が採否において見ているのは、現在完成してしまったあなたではなく、あなたの将来の可能性です。新卒人材の最大の魅力は、「入社してからの伸びしろ」です。
業務研修や育成指導は企業が責任をもって進めていくことですが、採用において頼もしいと判定される点として、新卒採用で重視されるポイント上位5選を紹介します。
人事は公平を原則としますが、チャンスは自ら獲得することが原則です。
「仕事したい。早く一人前になりたい。活躍したい。資格を取りたい。出世したい。社長になりたい。独立したい。」など、希望も欲望も渦巻いていくのが人生ですが、極端なスーパーマンは希少な存在であって、それを企業が求めているわけではありません。
仕事が出来る人とは、平然と業務に向き合い、誠実にチームのメンバーと協力しあい、着実に成果をひとつずつ積み上げていける、ブレのない人材といってよいでしょう。
自分を知り、企業が求めているものを知ること。就活準備にAIは必須ではないけれど、膨大な情報を瞬時に収集し、分析や構成、提案に長けたツールとして、便利に使えば心強い味方になることでしょう!
AI時代を迎えた2026年は、さらなる「就活DX」が進んでいく予感がしています。
建設業界では、若手人材がAIを駆使し、ICTツールを活用して、業界で早期に活躍していくことを望んでいます。AI時代に輝ける主役を演ずるのはあなたです!
(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)





