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建設工事の完成を請け負う事業を営むには、その工事が公共工事、民間工事を問わず、建設業法第3条の規定により、建設業の許可を受ける必要があります。
終戦後、建設業者が乱立し、工事を請け負いながら経済事情の変化による経営難、資金難などで資材の調達が遅れたり、倒産したりしたため途中で工事が止まってしまうなどの弊害が発生していました。また契約にも不合理な点が生じ、工事の適正な施工を阻害している状況が相次いでいたことから、1949年(昭和24年)に、建設業法が制定されました。当初は登録制で、建設工事22業種が定められ、1961年(昭和36年)に「一式工事」が規定されました。これにより、「総合工事業者」と「専門工事業者」が明確に区分されることとなりました。1971年(昭和46年)には、登録制から「業種別許可制度」に移行するとともに業種区分を見直し、28業種に増加されました。
業種区分については、2014年(平成26年)の約40年ぶりとなる建設業法の改正で、従来とび・土工工事業に含まれていた解体工事業を独立させ、2016年(平成28年)年6月から29業種に変更されました。
したがって、現在の建設業許可の工事業種は29種類の一式工事と専門工事の構成で、それぞれ業種ごとに許可が与えられ、建設業許可業者は許可を受けている業種だけを施工できる仕組みとなっています。
専門工事業とは、建設業許可区分の29業種のうち土木一式工事、建築一式工事を除いた27業種の工事を請け負う業種を指します。
建築物や土木構造物は、足場の設置、土砂の掘削・締め固め、杭打ちなどを行う「とび・土工・コンクリート工事」、棒鋼などの鋼材を加工して組み立てる「鉄筋工事」、木材を使って築造する「大工工事」など、さまざまな分野の専門的な知識や資格を持った多くの人たちが参加し、それらの技術を組み合わせてつくられています。
また近年、需要の伸びているリフォームや改修工事は、27業種の分類上では、内装仕上工事やとび・土工工事業に分類されます。
専門工事業は、建設生産・管理システムの中で、下請けの役割を担っていますが、空調衛生工事(管工事業)や電気設備工事(電気工事業、電気通信工事業)などとして専門工事を別に発注する分離発注方式の場合は、元請けとなって施工にあたっています。
さらに海外では一般的なCM(コンストラクション・マネジメント)方式<建設工事において、工程や品質、コストなど各種管理を行うコンストラクション・マネージャーを、施工業者とは別に契約する方式。>の場合、それぞれの工種が分離発注され、各専門工事会社が発注者と契約しています。
人口減少社会を迎え、建設業では将来の担い手の確保・育成が重要な課題となっています。そのため、行政、業界が一体となって、賃金など処遇改善や人材投資の好循環の実現に向けた取り組みを進めています。
その一つが、建設技能者の保有資格や就業履歴を業界横断・統一のルールで登録・蓄積する「建設キャリアアップシステム」です。一般財団法人建設業振興基金が運営主体となり、国土交通省らと協力しながら検討を進め、2019年4月から本格運用が開始されました。技能者はさまざまな現場で仕事をするため、従来は、一人一人の経験や技能を客観的に把握することが困難でした。これを改善するため、建設キャリアアップシステムでは技能者にICカードを交付し、現場ごとの経験・技能や保有資格などをデータとして蓄積していきます。技能者のレベルアップが見える化され、経験・技能に応じた処遇が実現されることが期待されます。また、技能者を雇用する企業にとっても、人材育成に取り組み優秀な技能者を多くかかえていることが評価されるようなシステムを目指しています。